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青嵐

本やゲームの感想などを書いてます。
(時々腐女子な発言をしますので、意味のわからない人、嫌いな人はご注意を)
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恋文の技術

恋文の技術



京都の大学から、遠くはなれた能登半島の実験所に飛ばされた大学院生。実験所には先輩にあたる研究員が1名いるものの、あとは何もない誰もいない場所。実験以外にすることもなく、暇をもてあました男は、大学の仲間に、妹に、作家の森美登美彦に、手紙を書き送る。そこから始まるいくつもの文通。恋文の技術をみがくのだ!と、男はせっせと文通に励む。後輩の恋愛相談にのり、先輩とは丁々発止(?)のやりとりをし、妹には説教をし、作家の愚痴を聞き流し・・・そして肝心の恋文の方は・・・。



全編、やりとりされた手紙で構成された書簡体小説。とはいえ、いつもどおりの、おかしくも哀しい男のホンネだだもれ(にみえる)一人称のままで、それが手紙の形をしてるだけなので、森美節(もりみぶし---著者独特の語り口調をこう呼びたい)は全開。

あれだけの手紙が書けるんだから、実はかなり頭がいいんだろうけど、阿呆なのもいつものこと。真面目に阿呆なことをやってのけ、何故かそれが魅力になる。不思議世界。



面白かったけど、個人的には「有頂天家族」の続編が早く読みたい。

「夜は短し歩けよ乙女」もよいけど、個人的には「有頂天家族」の方かなー。そろいもそろって阿呆な四兄弟が、それぞれに魅力的なので。贔屓は「井の中の蛙」な矢二郎兄でw
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胡蝶の失くし物―僕僕先生

胡蝶の失くし物―僕僕先生



2巻がでたばかりだとおもっていたのに、早くも僕僕先生の3巻目。

あいかわらず、僕僕先生と不肖の弟子・王弁の珍道中を描いた連作短編なのだけど、今回は暗殺集団・胡蝶がでてきたり、前回でてきた謎の術師の姿も見え隠れしたしで、どんどんレギュラーとか準レギュラー陣が増えて来た感じ。

前回からの薄妃も一緒だし、旅の道連れも増えてきて、雰囲気的には西遊記。

西遊記のようにハッキリとした目的があるわけじゃないので、この先どこへいくのか、また僕僕先生と王弁をはじめ、皆がどうなっていくのかが楽しみ。
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三匹のおっさん

三匹のおっさん



還暦を迎えても、まだまだ老け込むなんて考えられない、元3匹の悪ガキが、「じいさんじゃなく、おっさんと呼べ」とばかりに結成したのがご近所の平和を守る自警団。

剣道師範のキヨと柔道家のシゲの武闘派2人と、機械いじりと情報収集が得意な頭脳派ノリの3人が、それぞれ長所を活かして、痴漢や動物虐待、売上強盗、催眠商法など、様々な悪を斬る。





ほのぼのと、さわやかに、でも、きっちり事件は解決する彼らの活躍には惚れ惚れします。

基本的に、主人公は3人のおっさんな訳だけど、そこは有川浩ってことで、ラブコメ担当の高校生コンビもしっかり活躍。

1話完結の事件簿でもあるので、続編に期待。



しかし、以前から母が買ったある物をちょっと胡散臭く思っていたんだけど、催眠商法の話にでてくるものに非常に似ていた・・・というか全く同じだったorz

さっそく調べなおして母を説得、破棄決定(>_<)
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暴雪圏

暴雪圏



十勝平野、帯広近郊の小さな町・志茂別。その日、なんの変哲もない小さな町にはいくつかのドラマがあった。

一度の過ちから始まった関係をどうにかしようとする主婦。冴えない職場と冴えない人生に嫌気がさしているサラリーマン。暴力団組長宅から金品を持ち出す襲撃犯・・・。それぞれの理由から、町の郊外へ向かった彼らを、十年ぶりの暴風雪が襲う。



図書館での紹介用にざっと目を通したもの。本は厚いけど、読みやすいし、それぞれのラストが気になるので、さくさくいける。読後感も悪くないかと。
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御書物同心日記 秘画

御書物同心日記 秘画



将軍家で代々愛用していた書物などを整理・保管する紅葉山御文庫。その管理を担当するのが御書物方同心であり、東雲丈太郎もその一人。

60日かけて行われる書物の虫干し「御風干」の間にも、古本屋に御文庫の蔵書目録が持ち込まれたり、珍しい本を手に入れたと思ったら同じ本が御文庫から紛失してたりと、思わぬ騒動がおこる日々をつづった連作集。



将軍家のいわば私設図書館である御文庫の仕事は、誰もが閲覧できるような公共性はないものの、いまの図書館の仕事に通じるものがあるし、江戸時代の古本事情も面白かった。

けど、個人的には、本好き兄ちゃんが集まってわいわいやってそうな貸本羅宇屋で働いてみたいw
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ウォッチメイカー

ウォッチメイカー



安楽椅子探偵ならぬ、車椅子犯罪学者リンカーン・ライムシリーズ第7弾。

相手の苦痛を長引かせるための拷問を応用した残酷きわまりない殺人現場が2つ。そのどちらにも残されていたアンティーク時計と、”ウォッチメイカー”からのメッセージ。

おなじみの捜査チームが立ち上がり、助っ人に尋問のスペシャリスト、キャサリン・ダンスを迎えて、ライムたちは、ウォッチメイカーの痕跡をたどり始める。

一方、アメリアはライムのパートナーとして、その捜査に加わりつつも、刑事として別の事件を抱えていた……。



敵は、緻密な時計を組み立てるかのように、計画も行動も細やかなウォッチメイカーということで、ライムの大好きな微細証拠がとにかく少ない。そこから攻めるのが非常に困難な状況で登場したキャサリン・ダンスは人間観察のスペシャリスト。人間の記憶に頼ったあいまいな証言などをいっさい信用しないライムも一目置かざるを得ない合理的な方法で目撃証言や容疑者の尋問といった方面からライムのチームを支援する。



いつも、一転二転三転する状況で楽しませてくれるというか、読者を翻弄するシリーズだけど、今回もやってくれました。

シリーズ物の安定感に加えて、あの手この手で変えてくる展開は、何度もひっくり返されるとわかっていても、説明されると納得してしまいそうに。



事件の流れのせいもあるだろうけど、ライム&アメリアは、今回、ライムの方は割と落ち着いていて、いつもの毒舌も少なめ、悩めるアメリアを見守る余裕も。それはよかったのだけど、その分、八つ当たりともいえるトムとの主従対決(?)が少なかったのはちょっと残念かw
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巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳

巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳



人気役者・水木巴之丞が舞台で身につけている物と同じ帯揚げ「巴之丞鹿の子」を身につけた女性ばかりを狙った連続殺人事件がおきた。巴之丞に会いにいった南町同心・玉島千蔭は、「巴之丞鹿の子」に偽物があると聞かされる……。



ようやく読めたシリーズ1作目。すべてはここから始まった的な出会い編といった感じでシリーズ物としては、登場人物が初々しい。
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海賊とウェディング・ベル―クラッシュ・ブレイズ

海賊とウェディング・ベル―クラッシュ・ブレイズ



クラッシュ・ブレイズ新刊。いまどきの海賊の話。珍しく金銀黒の3人も元・暗殺者もでてこない、海賊と女王の話。



久々にグランド・セブンの名前が出てきて、ちょっと嬉しかったり。

亡くなった人も多いだろうけど、皆さんのその後は気になっていたので。

まぁ、詳しい事は、全然わからなかったけど(^_^;)
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ペガサスと一角獣薬局

ペガサスと一角獣薬局



"世界の伝説と奇観"というテーマで取材をしながら、世界中を旅するフリーカメラマン、南美希風。彼の取材対象は、龍がいるという湖や、ユニコーンが歩む森。伝説にふさわしい景色を撮影し、取材するうちに発生する奇怪な事件に、南が鮮やかな推理を展開する連作推理小説。



幻想的な雰囲気を残したまま、不可解な謎の部分には現実的な説明がついてしまうバランスが良。
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ほおずき地獄―猿若町捕物帳

ほおずき地獄―猿若町捕物帳



シリーズ2巻目。

現れた後に、ちりめん細工のほおずきを落としていく幽霊が吉原にでるという。南町奉行所の同心・玉島千蔭にとって、幽霊話はお門違いというものの、モノを残していく幽霊なんて聞いた事がない。

話を聞きこむうちに明らかになる吉原遊女の悲劇。

一方で、千蔭に持ち上がった見合い話は、女形の歌舞伎役者・巴之丞と花魁・梅が枝をも巻きこんで意外な方向へ……。



という感じな訳だけど、結局、4・3・2巻の順に読んでしまったので、見合いの結果は分かってるし、梅が枝もまだおとなしい(?)しで、シリーズものとしては、ちょっと物足りない感じ。茶屋に呼ばれた梅が枝がホントに嬉しそうで、初々しいのは楽しかったけどw



幽霊事件そのものは、吉原の悲劇によってるところがあるので、やりきれない感はあるけど、幽霊話にはまぁそーいうところがつきものだしねぇ。怨みがなければ出て来ない、というか出てこれない。

けど、最後の様子が嫌じゃなかったので、読後感は悪くなかった。



一巻がまだ手元に届かないので、結局、4・3・2・1と完全に逆順になってしまった。

シリーズ新刊を先にみてしまうと、その後の展開がわかっている分、例えば誰かが死にそうになったり、反発しあったりしてても、この先どうなるんだろう?というドキドキ感がなくなってしまうのが

残念。

でも、一巻目は、彼らの出会い編として、ちょっと楽しみではある。
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