恋文の技術
本の感想 | 2009.05.17 Sunday 10:34
恋文の技術
京都の大学から、遠くはなれた能登半島の実験所に飛ばされた大学院生。実験所には先輩にあたる研究員が1名いるものの、あとは何もない誰もいない場所。実験以外にすることもなく、暇をもてあました男は、大学の仲間に、妹に、作家の森美登美彦に、手紙を書き送る。そこから始まるいくつもの文通。恋文の技術をみがくのだ!と、男はせっせと文通に励む。後輩の恋愛相談にのり、先輩とは丁々発止(?)のやりとりをし、妹には説教をし、作家の愚痴を聞き流し・・・そして肝心の恋文の方は・・・。
全編、やりとりされた手紙で構成された書簡体小説。とはいえ、いつもどおりの、おかしくも哀しい男のホンネだだもれ(にみえる)一人称のままで、それが手紙の形をしてるだけなので、森美節(もりみぶし---著者独特の語り口調をこう呼びたい)は全開。
あれだけの手紙が書けるんだから、実はかなり頭がいいんだろうけど、阿呆なのもいつものこと。真面目に阿呆なことをやってのけ、何故かそれが魅力になる。不思議世界。
面白かったけど、個人的には「有頂天家族」の続編が早く読みたい。
「夜は短し歩けよ乙女」もよいけど、個人的には「有頂天家族」の方かなー。そろいもそろって阿呆な四兄弟が、それぞれに魅力的なので。贔屓は「井の中の蛙」な矢二郎兄でw
京都の大学から、遠くはなれた能登半島の実験所に飛ばされた大学院生。実験所には先輩にあたる研究員が1名いるものの、あとは何もない誰もいない場所。実験以外にすることもなく、暇をもてあました男は、大学の仲間に、妹に、作家の森美登美彦に、手紙を書き送る。そこから始まるいくつもの文通。恋文の技術をみがくのだ!と、男はせっせと文通に励む。後輩の恋愛相談にのり、先輩とは丁々発止(?)のやりとりをし、妹には説教をし、作家の愚痴を聞き流し・・・そして肝心の恋文の方は・・・。
全編、やりとりされた手紙で構成された書簡体小説。とはいえ、いつもどおりの、おかしくも哀しい男のホンネだだもれ(にみえる)一人称のままで、それが手紙の形をしてるだけなので、森美節(もりみぶし---著者独特の語り口調をこう呼びたい)は全開。
あれだけの手紙が書けるんだから、実はかなり頭がいいんだろうけど、阿呆なのもいつものこと。真面目に阿呆なことをやってのけ、何故かそれが魅力になる。不思議世界。
面白かったけど、個人的には「有頂天家族」の続編が早く読みたい。
「夜は短し歩けよ乙女」もよいけど、個人的には「有頂天家族」の方かなー。そろいもそろって阿呆な四兄弟が、それぞれに魅力的なので。贔屓は「井の中の蛙」な矢二郎兄でw
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