地下十七階の亡霊
本の感想 | 2009.08.18 Tuesday 21:30
地下十七階の亡霊
タイトルと表紙から、ホラーかなぁと思いつつ裏表紙の解説を読むと、ファンタジーっぽくみえたので借りてみたモノ。
読んだ感じだと、SFっぽい設定とホラーっぽい要素のあるファンタジーと言った所か。(ジャンル分けにこだわる訳ではないのだけど、そんな要素があるということで)
環境やら何やらの問題で地表に住むことをやめた人類は、巨大な塔を建て、その中に住んでいた。能力や適性で住む階層を決められ、基本的に他階層に行くことも他階層の事を知ることもない。例えば、21階に住むジェイドにとって、食べ物は他階層の牧場や農園から届けられるものであり、空に浮かぶ月も、さわやかな風も人工のものでしかなかった。そんなジェイドの前に現れた1人の踊り子。彼女は地下17階から来たという・・・。
管理された閉鎖社会。快適なようでいて、どこか歪んだ世界に違和感を持つ主人公。そこに管理外の世界を知る者が現れる。こう書くと、よくある設定と展開なんだけど、割と楽しく(?)読めた。ホラーっぽい要素ありなんで?つきだけどw
以下、エピローグに関しての感想。ネタばれありなんで、折り畳み。
タイトルと表紙から、ホラーかなぁと思いつつ裏表紙の解説を読むと、ファンタジーっぽくみえたので借りてみたモノ。
読んだ感じだと、SFっぽい設定とホラーっぽい要素のあるファンタジーと言った所か。(ジャンル分けにこだわる訳ではないのだけど、そんな要素があるということで)
環境やら何やらの問題で地表に住むことをやめた人類は、巨大な塔を建て、その中に住んでいた。能力や適性で住む階層を決められ、基本的に他階層に行くことも他階層の事を知ることもない。例えば、21階に住むジェイドにとって、食べ物は他階層の牧場や農園から届けられるものであり、空に浮かぶ月も、さわやかな風も人工のものでしかなかった。そんなジェイドの前に現れた1人の踊り子。彼女は地下17階から来たという・・・。
管理された閉鎖社会。快適なようでいて、どこか歪んだ世界に違和感を持つ主人公。そこに管理外の世界を知る者が現れる。こう書くと、よくある設定と展開なんだけど、割と楽しく(?)読めた。ホラーっぽい要素ありなんで?つきだけどw
以下、エピローグに関しての感想。ネタばれありなんで、折り畳み。
エピローグは、一見、うまくまとまってたけど、読めば読むほど、ジェイドは結局、届くかどうかもわからない思いを手紙に託す以外、何もしてないというか、できてないのかね・・・という疑問が。
最初、エピローグを読んだときは、ジェイドは研究者として(技術者だったセリウスにはできなかった)合成肉の開発や外での牧畜に貢献したのかなとか、そもそもエピローグで官吏をとめたのはもしかしてジェイド?とかまで思ったのだけど、どうも読み返すとそこまでは関わっていないような・・・。関わっていないとも書かれていないけど。
はっきり書かなくても、作者はそのつもりだったのか、微妙なラインだなぁ・・・。
ジェイドには、上に行って制度を根本的に変える能力はなかったかもしれないけど、学校で習っていた勉強のレベルからして21階の住人=ある部門の研究開発者はいけるんじゃないかと思ったんだが。
その研究の成果を、上の方で例の手紙を知った人(たち)や日頃から制度を好ましく思っていなかった人たちが、新しいシステムに取り込んだ、と。
それが正解かどうかはわからないけど、エピローグにたどりつくまでの間にジェイドが何をしたのか。もうちょいはっきり書かれててもいいかなと思った。
一度はあそこまで決意していたんだし、手紙以外、何もせずに日和ってはいないと思うんだけどねぇ(^_^;)
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