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青嵐

本やゲームの感想などを書いてます。
(時々腐女子な発言をしますので、意味のわからない人、嫌いな人はご注意を)
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平台がおまちかね 他

ちょっとサボっていたら、読んだ本が溜まってしまった(>_<)



平台がおまちかね

本屋さんの謎は本屋さんが解く、成風堂書店シリーズとは別口ではじまった出版社の新人営業マンが主役の一冊。

タイトル通り、書店で表紙を見せて置かれる宣伝効果の高い平台を巡る話や、出版社が開催する大賞の贈呈式での話、地方の書店事情や、本の宣伝POPコンテストなど。



新人営業マン井辻くんが、他の大手出版社の営業からひつじくんとよばれるようなイジラレキャラなのが何とも(笑)

井辻君の、本は好きだけど編集部に行きたくなかった理由もわかる気がする。

成風堂書店シリーズ同様、本屋や出版社の裏話的部分もあって本好きには楽しめるのではないかと。



どれも面白かったのだけど、気になったのが、地方書店の話の中で、「個人経営の小さな書店と駅ビル内の中型店が、少ないお客の取り合いをするのではなく、お客を増やして何とか両方とも生き残っていこう。理想論じゃなく、本離れが進む現状に歯止めをかけるには、身近に本屋があることが大事」というのがあって、これに図書館を加えたような話を、以前図書館関係の集会で聞いたことがあったなぁ、と。

確か、図書館ができたことによって本を読む人が増え、本が売れるようになった小さな町の本屋さんの話だったはず。



本を読むということ事態が、あやしくなってきている時代、図書館があるから本が売れないとか言ってる場合じゃないと思うんだけど>そんな主張をしている出版社の皆さん。



好きな本は、できれば手元に置いておきたいし、誰だって煩わしい返却期限なんて気にしたくないだろうし(まぁ、期限があるからせっせと読むということはありますけど)

うちみたいな小さな図書館(3万冊規模)でさえ、「図書館がなかったら、こんなにたくさんの本は読めない=買ってまでは読めないからよかった。」「この人のが面白かったから、自分でも買っちゃった。」という声がよく聞かれるのだから。

本を楽しむ人が減ることなく、いつまでも良い本が出版され続けて欲しいものです。





妃は船を沈める

社会犯罪学者、火村先生と推理作家・有栖のシリーズ。中篇2作と幕間からなるが、どちらの事件にも<妃>とよばれるハーレムというかサロンの主が関わってくる。

前編は、睡眠薬を飲んで、1人の男が海に車ごとダイブした事件。突発的な自殺とは思えないが、他殺の証拠もあがらない。利害関係にある妻にはアリバイがあり、<妃>を中心としてする者たちは、いかにも怪しげだが、動機も殺害手段もみあたらない。

後編は、<妃>を慕っていた男が拳銃で撃たれた状態で見つかるが、こちらも動機がある者にはアリバイがあり、誰が何の目的で、どうやって殺したのかが、見えて来ない。



助教授……じゃない、准教授になった火村先生の推理に期待。

火村センセとアリスが仲良しなのは、いつものことw いっつも楽しそうだよなぁ、この2人ww





モップの魔女は呪文を知ってる

先日、時代物の感想を書いた著者の、かわいい清掃作業員キリコちゃんがオフィスの謎をとくシリーズ3巻目。もともとは、こっちのシリーズが好き読み始めた作家だったのだけど、3巻目でてたのは見逃していた(>_<)

人気のない夜のオフィスで出会うのはモップをもった可愛い清掃作業員キリコちゃん。掃除の手際もすばらしいけど、もやもやとした事件を解決してみせる聡明さも相当です。



今回悩みを抱えるのは、真夜中に秘密をもってるスポーツクラブ・スタッフのお兄さんと、高価な仔猫に惚れ込んでしまってバイトをかけ持ちする女子大生と、魔女がでるという噂がある小児科病棟の看護師さんと、妹を殺害してしまった女社長……。

彼らの悩みを謎と一緒にキリコちゃんがすっきりさせてくれます。



そんなキリコちゃんも悩みはあって、今回もちょっぴりシンドイ思いをしているようですが、まぁ家族を思うが故の心の痛みだからしょうがないのかな。

とりあえず、大介くん、がんばれ! キリコちゃんに鈍感とか言われてるヨ(^_^;)



あ、あと小児科の子どもたちの話の中であった、サバイバルのリュックの話がね……。

なるべくネタバレしない範囲で、ちと引用。

『やらなければならないことは、大人のほうがたくさんあるんだけど、だけど、大人はうまいやり方をたくさん知っているもの。無人島に流されたとき、ナイフやライターや、「サバイバル入門」という本を持っているのと、なんにも持っていないのとじゃ、全然違うよ』



もうひとつ。

『(前略)どうしていいのかわからない気分になると思う。だけど、それでも一応大人になったから、こういうとき、どんな道具を使ったらいいのかはちゃんと知っているし、それを自分のリュックに持っている。つまり、「ごめんなさい」と謝って、それでおしまい。(後略)』



人付き合いがうまいとは言えない自分は、今もリュックの中に、ちゃんと使える道具を持ってるとは言えないけど、学生時代の失敗とか、嫌な思いをしたこととか、今ならもうちょっとマシになるかねぇと、以前友達と話したこともあったので、ちょっと身につまされる思いでした(^_^;)





鬼の跫音

過去の犯罪。取り返しのつかないアノコト。自分自身の過去からは、誰も逃れることができない。

ごく普通の生活をしていた者が、罪を犯してしまう時に見えるモノ。何かが彼らを追いつめていく……。



いあ・・・怖かった(汗 

図書館に入ったんで読んだんだけどね。

基本、怖いのはパスだけど、ホラーとは書いてなくて、帯に「このミステリーがすごい!2009年版」作家別得票数第1位とあったので。

まぁ、怖いというか、不気味というのも違うし、何というか……しんみり? しみじみ? じわじわと……やっぱ怖いとしか言いようがないのかなぁ。つくづく語彙が乏しいな、自分orz



短編集なので、どこでやめても良かったんだけど、結局6編全部読んでしった。うちの図書館でいうなら乙一のホラー系が好きな人に勧めてみたい感じ。



今、リンク張るのにアマゾン覗いたら、著者本人が語ってる動画があって、最後に友達や図書館で借りないで買って欲しいというコメントがあったので、↑に書いたこともあって反応してしまったw

まぁ、アマゾンで調べた人には是非、買ってもらいたいところだろうけどねー。

図書館で初めて、その人の本に触れる人もいるのよ、特に田舎では・・・ということで、作品が売れるよう図書館での宣伝に努めさせてもらいませうw



<ちょっと改稿 4月2日>
author : Kazamine | comments (0) | trackbacks (0)

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